公開日 2026年8月30日 最終更新日 2026年9月9日
2026年8月30日(日)と9月1日(火)の2夜にわたり、ベトナム中部の古都フエで開催される国際音楽フェスティバル「Hue Wonderverse International Music Fest 2026」。
注目が集まるメガフェスの開幕直前、現地取材のためにフエの地に降り立った筆者が目撃したのは、本番さながらの熱気と、ベトナムのエンターテインメントを根底から支えるプロフェッショナルたちの凄まじい執念だった。
筆者がフエに到着したのは、フェス開幕を2日後に控えた8月28日(金)の夜。空港から宿泊先のホテルへ向かうタクシーの車内、偶然にも巨大なフェス会場の前を通りかかった。
静まり返る古都の夜空に響き渡っていたのは、Showtekの世界的アンセム「Booyah」。遠くまで届く重低音と、闇夜に照射される鮮やかなライティング。本番へ向けた入念なチューニングが、早くも街の空気をフェス一色に染め上げていた。

翌日、8月29日(土)の19時過ぎ。再び会場の前を通りかかると、メインステージでリハーサルを行っていたのは、ベトナムを代表する歌姫Phương Mỹ Chiだった。
印象的だったのは、会場を取り囲む地元フエの市民たちの様子。気温32度という厳しい熱帯夜にもかかわらず、多くの人々が足を止め、彼女のリハーサル風景を夢中で見つめていた。本番さながらの伸びやかな歌唱力は、リハーサルの段階ですでに多くのオーディエンスを魅了していた。

そして、ベトナムエンタメの「クオリティへの執念」を最も強く実感したのが、23時。
翌日に本番初日を控えるなか、ダンサーたちをはじめ、技術者や会場設営スタッフが夜遅くまで作業を続けていた。立ち位置や振り付けの細かなディテールを何度も確認するダンサー陣と、それに合わせて極限まで演出のチューニングを繰り返す技術スタッフたち。
アーティストだけでなく、こうした裏方スタッフやダンサーたちの妥協を許さない努力の連鎖こそが、観客を熱狂させるステージを生み出しているのだと確信した瞬間だ。
深夜、リハーサルを見届け、ホテルへと戻る道中も、遠くから重低音が響き、夜空にはレーザーがくっきりと見えていた。
8月30日(日)と9月1日(火)の本番を前に、偶然目撃したリハーサル。「Hue Wonderverse International Music Fest 2026」の舞台裏で繰り広げられていたのは、ステージを作るすべてのプロフェッショナルたちの並々ならぬ情熱と、極限までクオリティを突き詰める姿勢だった。
ベトナムの音楽シーンがなぜ今、熱い視線を浴びているのか。その明確な答えが、このリハーサル現場に詰まっていた。