公開日 2026年1月4日 最終更新日 2026年1月4日

過去数年間、業界を牽引してきたSB19とBINIという二大巨頭がグローバル市場での地位を確立し「天井」を押し上げたことで、その下に広がる中間層・新人層の活動領域が劇的に拡大しているP-POPシーン。
今回は二大巨頭を除いた現在のP-POPシーンにおいて、2026年に飛躍的な成長が確実視される有望株を紹介する。
現在、SB19とBINIに次ぐ「第2層」の育成において、最も成功を収めているのがCornerstone Entertainmentだ。同社は各グループに明確なターゲット層を設定し、隙のないポートフォリオを構築している。
「Female Alphas」の異名を持つ3人組ガールズグループ。圧倒的な歌唱力とパワフルなパフォーマンスを武器に、中国のサバイバル番組「Show It All」への出演などで国際的な評価も高い。
2025年11月にリリースされたデビューアルバム「The Dissection of Eve」は、単なるシングル曲の寄せ集めではなく、コンセプチュアルな芸術作品として高い評価を得た。
メンバー自身が作詞・作曲・プロデュースに関与する「自作ドル」としての側面を持つ5人組ボーイズグループ。特にメンバーのFranzは、後輩グループであるAJAAの楽曲プロデュースも手掛けるなど、レーベル内でのクリエイティブハブとして機能している。
2026年2月に初の単独コンサート「Kalawakan」の開催が決定しており、SB19が切り開いた「アーティスティックなボーイズグループ」という路線を継承しつつ、高いダンススキルと洗練されたビジュアルで、トップグループへの仲間入りを果たす可能性が高い。
多くのグループがクールで力強い路線を歩む中、一貫してポップでキュートな爽快コンセプトを貫いている4人組。そのフレッシュさが若い世代に刺さっており、2026年も独自路線でファン層を広げそうだ。
ABS-CBNの次なる切り札であるWRIVEは、「Dream Maker」出身の精鋭5人で構成されており、デビュー直後から圧倒的なメディア露出を誇っている。情熱的なサウンドと、テレビネットワークを最大限に活用した露出により、2026年はマス層への浸透が進むだろう。
ドラマとのクロスオーバーを狙うGATや、王道の可愛らしさを追求するPIX!Eなど、市場のあらゆる隙間を埋める全方位戦略を展開。特に、GATはデビュー前にカバーしたMMJの楽曲「Daleng Dale」がTikTokで爆発的なバイラルヒットとなり、Spotifyのバイラルチャート入りを果たした。
P-POPシーンの健全な発展を象徴しているのが、大手事務所に依存しないインディペンデントなグループの台頭だ。
SB19に続き自らのマネジメント会社を設立した2番目の主要グループとなる1st.One。2026年1月に開催されるコンサート「All 1N Finale」は、決して解散を意味するものではなく、彼らの第1章の完結と、香港、シンガポール、マレーシアを巡るアジアツアーへの出発を告げる通過儀礼と言える。アーティストとしての権利と創造的自由を追求する彼らの姿勢は、次世代のグループに大きな勇気を与えていくだろう。
一方で、Z世代特有のDIY精神を体現しているのが6ENSEだ。彼らは自主管理体制の下、徹底したセルフプロデュースを貫いている。元ShowBT Philippinesのグラフィックデザイナーという異色の経歴を持つメンバーAxisをはじめ、既存のアイドル像に飽きた層にとって非常に魅力的な選択肢となっている。
国際的な露出において突出した実績を持つのがKAIAだ。彼女たちはASEAN規模の音楽フェスティバルへの出演を重ね、P-POP Music Awards 2025で「International Breakthrough Artist of the Year」を受賞するなど、評価を確固たるものにした。2026年は、大規模なフェスティバルでの物怖じしないパフォーマンス力を武器に、国内外の音楽ファンをさらに惹きつけるだろう。
グローバル化が進む中で、逆に「フィリピンらしさ」を武器にするグループも注目を集めている。
多言語国家であるフィリピンの各地の言葉を歌詞に織り交ぜ、伝統楽器を現代的なビートに融合させるスタイルで、唯一無二のポジションを築いたALAMAT。彼らはもはや単なるアーティストではなく、フィリピンの多様な文化を世界に発信する「文化親善大使」としての役割も担っている。
BINIのヒット曲を手掛けたAngelikaをリーダーに据え、実力派のボーカル陣を揃えた5人組ガールズグループ。フィリピンのストリート文化である「Budots」のリズムを取り入れた遊び心のあるスタイルで、2025年末に注目を集めブレイク候補の筆頭だ。
上記に挙げたグループたちは、その多様な色彩で世界中のリスナーを魅了する準備が整っている。
ファンにとっては、自分の好みに合った「推し」を見つけ、その成長物語をリアルタイムで共有できる、最もエキサイティングな1年となるだろう。