公開日 2024年4月28日 最終更新日 2024年6月13日
かつては地元のトラブルメーカー、現在では東南アジアを中心に多くの愛を受け、大旋風を巻き起こしているDJ/Producer WUKONGのデビューから現在までを振り返る!
1月11日、デビューEP「The Almighty」をRude Moodからリリースした。Inquisitiveとの「The Monkey Kings」ではハードスタイルのヴァイブスへと導く激しさを全開にし、Kakuとの「Maya」ではジャッキングジャージースタイルなビートを披露。「Asura」ではヘビーなトライバルサウンドを取り入れ、壮大なオーケストラサウンドからハードなベースドロップとエネルギッシュなボーカルへと展開するキャッチーな「NAGA FIRE(Pop on That $hit)」でEPの最後を飾った。
無名のWUKONGに最初のギグを与えてくれた1900から、WUKONGの伝説的なキャリアは始まった。
Tencent Music EntertainmentとSony Musicが共同設立したLiquid Stateと契約後、最初のリリースとなったのは「Legend of Wong Fei Hung」。
過去27年間、「男儿当自强」の再版が許可されていなかったが、多くの苦労の末に元の作者の家族を見つけ、この曲をリリースする許可を取得。西洋のEDMと深遠な中国文化を完璧に融合させた「Legend of Wong Fei Hung」が誕生した。
Dimitri Vegas & Like MikeやYellow Clawのサポートを受けた 「Legend of Wong Fei Hung」は、リリースするやいなや瞬く間に抖音で流行。同時に世界中で話題になっていたbottle cap challengeで頻繁に使用され、アジアのエレクトロニックミュージックの強さを示した。
ドイツで行われたPUBG MOBILE CLUB OPENでは、オープニングでDJを担当し、「Legend of Wong Fei Hung」と、リリース前の「Immortal Peach Garden」を流した。
モン族の民謡「稻花魂」の冒頭をサンプリングした「Immortal Peach Garden」は、悟空が”不死の桃”を盗み、その結果、天に大混乱をもたらす永遠の力となったときの物語を伝えている。
2019年にレーベルパーティーでZouk Singaporeに初登場していたが、Angel of War Tourの一環で行わたこのショーが初の単独公演となった。チケットはソールドアウトし、人気の高さを証明した。
Moon Rushとコラボし、Barong Familyからリリースした「Angel of War」は、戯曲にインスパイアされた曲で、ハードで砕けたhard psytranceに仕上げた。
これまでNAHSYKがマイクを握っていたため、WUKONGがマイクを握ったはじめてのショーとなった。そしてこのミャンマーでのショーが活動休止前最後のショー。
ベトナムのヒット曲「Ghen Cô Vy」や「Keo Ca Keo Ket」をリミックスし、若者を中心にSNSでバズる。
タイの旧正月・ソンクラーンに合わせてリリースした「Siam Rising」は、ムエタイの試合中に使われる有名な楽器”pi chawa”をサンプリングした。
WUKONGとしてデビューする前に起きたギャング関連の暴行事件で、14ヶ月を刑務所で過ごした。
中華系シンガポール人のWUKONGは、中国の伝統文化に深く影響を受けており、中国の文化と価値観を世界に広めるという大きな目標を掲げた。アジアの民族的な要素とユニークなサウンドを自分の音楽に融合させ、中国の神話とベースミュージックが融合した新しい音楽をオーディエンスに届けている。
アーティストは、アーティストがIPの顔であっても、裏で精力的に働いているクルーの強力なサポートによって存在している。
アジアのEDM市場に大旋風を巻き起こしている WUKONGの第2章では、クルーも大きな役割を果たしており、ツアーには2019年から同行しているコンテンツ担当のBajieに加え、中国の干支神話からインスピレーションを得たDark Zodiacプロジェクトでアートディレクターを担当し、OpenSeaで販売した3,876枚のデジタルトレーディングカードNFTを約90分で完売、140万ドルを売り上げたBai Longが加わった。
暗号通貨/NFTに進出し、新曲と連動したデジタルコレクティブ、アート、イノベーションを組み合わせたエコシステムの構築を目指す。
約2年間の活動休止後、アジアのエスニックサウンドとヘビーなベースが融合したDouble Noizeとのコラボトラック「Phoenix Rave」でカムバック。
Bajieが共同主催者として名を連ねた「Dargon Nation Music Festival」が、WUKONGの復帰後初のショーとなった。収益は全額ベトナムの小児女性病院に寄附されただけでなく、このフェスティバルはコロナで低迷していたダナンの観光業にも貢献し、全国ニュースでも取り上げられた。
シネマティックなドラム、壮大な中国の伝統楽器、そして燃えるようなドロップを組み合わせて、完璧なオリエンタルレイブサウンドに仕上げた。
この曲を通してWUKONGはWong Fei Hungの教えを思い出させることを目指した。「常に強くあるべきこと、そして人生の中で正しいことは何かを思い出させてくれます。このトラックはアジアの誇りです。良い日も悪い日もあるが、これを大音量で聴くだけで、人生は希望と目的に溢れていることに気づくでしょう。何もあなたを止めることはできません。あなたはあなた自身のLegendです。」
シンガポールの保健大臣 Ong Ye Kungも動画を投稿し話題になった「Legend Of Wong Fei Hung : Rebirth」は、リリースから4ヶ月間でTikTokに投稿された100万本以上の動画で使用された。
@ongyekung To keep fit, I decided to try my hands at Wushu, under the tutelage of a young shifu. #HealthierSG ♬ original sound – Will – Tiktoker
今日まで続くWUKONGのベトナムでの人気は「Người ấy là ai? (Who is Single Vietnam)」から始まった。
番組内では6歳年下で、ミスユニバースベトナムの元出場者・Như Mỹとのカップリングに成功。しかし、忙しいスケジュールで恋愛に費やす時間がないため、発展しなかった。
WUKONGは元々アジアのEDMファンの間では有名だったが、この番組に出演後ファン層が広がり、ベトナム中からオファーが増えた。
ハノイの人気クラブ・1900の音楽ディレクター就任。ベトナムに移住し、活動拠点をホーチミンに。
WUKONGの素晴らしいキャリアは、ハノイでのショーから始まった。彼はチャンスをくれた親友に感謝するとともに、ハノイに強い親近感を抱き、ベトナム文化に恋をした。
Get Loozeとコラボしたこの曲にはOriental Raveの精神と、美しいベトナム文化を世界に紹介したいという願いが込められている。
プライベートグループチャット、ショーへの招待とミーグリ、限定グッズが手に入るNFTファンクラブ BB WUKONGをローンチ。デジタルパスは1枚150ドルで出品し、88枚限定のパスは数時間で完売。収益は全額ベトナムの小学校に寄付した。
TikTokシンガポールの年間ランキングで、Most New FollowersとMost Viewedで1位に輝く。
2020年に若年層をターゲットに発売開始したBia Saigon Chillが、2022年にローンチした「The Chill Fest」。全国各地で開催されており、WUKONGは初開催された夏からレギュラー出演している。
大晦日にブンタウで行われた公演は話題をよび、WUKONGのTikTokフォロワーは1日で1万人以上増えた。
去年バズった「Legend Of Wong Fei Hung:Rebirth」のボーカル入りバージョンをリリース。
独特のオリエンタルなサウンドと耳を引くリズムが印象的な曲。MVでは、新しいキュートなキャラクター”小胖”を公開した。
去年出演したWUKONGに続いて、クリエイティブディレクターを務めるBai longが「Người ấy là ai? (Who is Single Vietnam)」のシーズン5初回エピソードに登場!
「世界中の多くの地域を旅し働いてきました。それでもまだ心が空っぽだと感じます。ベトナムにはそれを満たしてくれる奇跡があると信じています。」と語り、「2番目に付き合った彼女の家族から”グラフィックデザインの仕事に未来はない”と言われた」と過去の恋愛を振り返った。
番組内でBai Longと女性主人公Elli Giaはカップリングに成功したが、こちらも多忙のため発展しなかった。
Workpoint TVの「The Rapper」からライセンスを取得し、Vie Channelが投資および制作している大人気ラッパーコンペティション番組「Rap Việt mùa 3(シーズン3)」でDJを担当。出演発表はベトナムのネチズンを驚かせ、発表から30分で投稿へのコメントは2000件を超えた。
WUKONGは番組に毎週ポケモンのぬいぐるみを身につけ出演し、”ポケモンニキ”のイメージが定着。シーズン3の総再生回数は関連動画も含めると80億回を超え、WUKONGは更に有名になった。
最近シーズン4の制作が発表され、WUKONGが今回もDJを担当するのか注目が集まっている。
「Rap Viet」の撮影と並行して、初のインドネシアツアー「The Ultimate Rendang Quest」も開催。
Bia Saigon Chillが開催した「The Chill Fest」にて、ベトナム南部で20世紀初頭に誕生した伝統的な歌劇”Cải lương”を取り入れたセットを披露した。
再びMoon Rushとコラボし、Barong Familyに帰ってきた。Bai Longが手掛けたMVでは、三国志に登場する有名な武将関羽の最期となった樊城の戦いが描かれている。
DJ MAGのランキングにシンガポール人DJで初登場し、107位に。ランキング参戦にあたり、若者から人気のWUKONGは、SNSだけでなく、ベトナムの学校イベントに出演した際に投票を呼びかけた。
また、TikTokシンガポールの人気アーティストランキングで2年連続1位を獲得。
ZOUKOUTでライブオーケストラと究極のOriental Raveセットを披露した。それ以降もたまーーーに披露している。観れたらラッキー!
故郷に恩返ししたいというBajieの願いを叶えるためにクアンビン省を訪れ、Mr.Fabianと共同で奨学金や食料など総額1億ベトナムドン(60万円)を超える寄付をした。
3月8日、Zouk Tokyoで初来日公演を開催。史上最速で、一時期バズっていたクレヨンしんちゃんを放出し話題になった、WUKONGに日本初インタビューしました!
BajieとBai longとの出会い、そしてどのように素晴らしいチームになったの?
僕は運命を信じている。そして、2人は僕が最も必要としていた時に、僕の人生に現れてくれたんだ。
西遊記のように、僕はDJとして頂点を目指す旅をしながら、同じ志を持つチャンピオンとチームを作って、僕と最後までやり遂げるんだ。
復帰後初のショー「Dargon Nation Music Festival」はどうだった?
簡単に答えるとすれば、素晴らしかった。難しい答えは、途中で多くの挫折や障害があった。
でも、Bajieと一緒に逆境を乗り越え、素晴らしいショーにすることができたんだ。チームの強い絆を築き、僕たちが常にお互いを支え合い、最後まで耐え抜くという信頼を築くためにこういうことが起こるのは必要だね。
最高のギグと最悪のギグは?
僕は日本が大好きだから、答えは偏ったものになるだろうね。Zouk Tokyoはこれまで経験した中で最高のものの一つだよ。オーディエンスのエネルギーはすごかったし、彼らのためにパフォーマンスすることは、僕にたくさんの幸せとアドレナリンを与えてくれた。今まで経験した中で最も謙虚で、言葉では言い表せない気持ちだった。
最悪のギグは、会場の機材がうまく作動しなかった時。でも、職人は決して道具のせいにしない。困難な経験から学ぶことは必ずあるよ。大切なのは、困難を乗り越えて、問題を回避する方法を学ぶこと。
最近のインドネシアツアーで最も印象的だったことは?多忙なスケジュールの中で健康を維持する秘訣を教えて!
最も印象的だったのは、毎朝フライトをこなし、睡眠時間が4時間未満で8回の公演をこなすという肉体的な偉業だね。この試練を一緒に乗り越えたチームを信じられないほど誇りに思う。
これを経験した後、僕たちは苦難や苦しみに直面しても無敵だと感じたし、いつでも準備できるようになった!
栄養と運動、そして休めるときに休むことが重要さ。僕たちはツアー中、健康を維持するために、一緒にジムでワークアウトをするのがチーム儀式なんだ。それが、困難なツアーに挑み続ける唯一の方法だよ。
あなたのように人気になりたいDJはたくさんいますが、彼らに何かアドバイスをお願いします!
ありきたりな言葉に聞こえるかもしれないけど、勤勉さ、好感度、そして自分というユニークなブランドであることが、あなたに注目させる。運もほんの少しは関係するけど。
自分の音楽とパフォーマンスに心血を注いで。人気は努力の副産物となるだろう。
どうして枕を投げるの?
枕は自分では投げれないから☺︎
ある日のショーの後、ホテルの枕に頭を横たわった時、その柔らかさに感動したんだ。
(西遊記の)物語の中で孫悟空が雲に乗っている姿が思い浮かんで、観客に向かって雲を投げるようにマジックピローを投げ入れるというアイデアを思いついた。オーディエンスは最初から気に入ってくれて、それ以来ずっと続けているんだ。
DJ Magのランキングにシンガポール人DJで初めてランクインした感想を教えて!
充実感と達成感。自分のキャリアの中でこのマイルストーンに到達したことは、音楽に注いできた情熱と努力の証だよ。業界の大物たちと一緒にリスト入りしたことで、いつか彼らと同じ地位を固めたいと思いながら、限界に挑戦し、より良い自分になるために日々燃えているよ。
チャリティーや寄付をたくさんしているけど、今後どんなことをしたい?
将来、ベトナムに孤児院/学校を建てるという大きな夢があるんだ。
チャリティー旅行では、受けた感謝の気持ちに感動して、困っている人たちのためにもっと努力しようと思ったよ。
子どもたちは未来の明るい光で、家と教育を提供することで、彼らにより良い生活を送る機会を与えれるよ。
今後のスケジュールを教えて!
日本が大好きなのは周知の事実。今後は間違いなくもっと日本でショーをする予定だよ。東京だけでなく、他の都市でもパフォーマンスをして、日本の美しさや文化に触れたいと思っているんだ。将来的に日本ツアーもあるかもしれない!
最後に日本のファンにメッセージを!
僕は日本が大好きだし、またみんなのために戻ってくるよ。ファンのみんな、いつまでもキュートでいて、そのエネルギッシュなエナジーを持ってきてね。次のパフォーマンスはさらに大きく、クレイジーなものになるよ。また会おう!
ツアーの裏側を覗くなら